Pythonのコメントの書き方!シングルライン・マルチラインコメントを解説
生徒
「Pythonでコードの中に説明を入れる方法ってありますか?」
先生
「うん、それが『コメント』というものなんだ。コードの説明やメモを書くために使うよ。」
生徒
「コメントはプログラムには影響しないんですよね?」
先生
「そのとおり。Pythonではコメントを使うことで、他の人にも自分にもわかりやすいコードを書くことができるんだ。基本の書き方を見てみよう!」
1. コメントとは?
Pythonにおけるコメントとは、プログラムの動作には関係ない「メモ」や「説明文」のことです。プログラムを読む人が内容を理解しやすくなるために書きます。
コメントは、Pythonのコードの中に自然に入れることができ、実行時には無視されます。つまり、コンピューターはコメントをスキップして処理します。
コメントはコードを書く上でとても大切な存在で、特に初心者のうちは積極的に使うと理解が深まります。
2. シングルラインコメントの書き方
Pythonで最もよく使われるコメントの書き方が「シングルラインコメント」です。1行だけのコメントを書くときに使います。
書き方は、行の先頭に #
をつけるだけです。これは読みやすく、すぐに使えるコメントの基本です。
# これはコメントです。プログラムには影響しません
print("こんにちは") # この行の右にもコメントが書けます
こんにちは
このように、コメントは行の上にも横にも自由に書くことができます。
メモや注意点を書きたいとき、あとで見直したときのための目印としても便利です。
3. マルチラインコメント(複数行コメント)の書き方
複数行にわたってコメントを書きたいときもあります。その場合は「マルチラインコメント」が便利です。
Pythonにはマルチライン専用のコメント構文はありませんが、複数行にわけて #
を並べるのが一般的です。
# このプログラムは
# あいさつメッセージを
# 画面に表示します
print("おはようございます")
おはようございます
また、補足として、"""(ダブルクォート3つ)
や'''(シングルクォート3つ)
で囲む方法もありますが、これは本来「文字列」として使われます。
Pythonの実行時に使われない場所(関数の外や無視される場所)では、これをマルチラインコメントのように見せる
ことができます。
"""
この部分は
実行されない文字列(コメントのように使える)
"""
print("Pythonのコメント例")
Pythonのコメント例
ただし、この方法はコメントではなく「文字列」です。プログラムの中で記述場所を間違えると、動作に影響することがあります。
そのため、基本的には #
を使って複数行を書く方法が安全でおすすめです。
4. コメントを使うタイミング
「どんなときにコメントを書くのがいいの?」と疑問に思うかもしれません。コメントは以下のようなときに使うと効果的です。
- 何のためのコードか説明したいとき
- むずかしい処理や一時的な処理を書いたとき
- デバッグ用のコードを残しておきたいとき
- 後で修正したい箇所に目印をつけたいとき
たとえば以下のようなコードには、コメントをつけておくと親切です。
# 変数nameに自分の名前を入れる
name = "さくら"
# 名前を使ってあいさつする
print("こんにちは、" + name + "さん")
こんにちは、さくらさん
5. コメントでやってはいけないこと
コメントは自由に書けますが、やりすぎたり使い方をまちがえると、逆に読みづらいコードになってしまうことがあります。
次のような使い方は避けましょう。
- すべての行にコメントをつけすぎる(読みづらくなる)
- コードと関係ない雑談を書く
- 間違った説明を書く(混乱のもとになる)
コメントは「後から読む人のためのやさしさ」です。必要なところだけ、わかりやすく書くのがベストです。
6. コメントはPython学習に役立つ
Pythonの初心者にとって、コメントは「自分に話しかけるメモ帳」のような存在です。
「このコードは何をしているのか」「なぜこの順番にしたのか」など、自分の考えを書いておくと、あとから見返したときにすぐ理解できます。
特にプログラミングを学び始めたばかりのころは、コメントを書きながら思考を整理するのがおすすめです。
慣れてくると、コメントなしでもわかりやすいコードが書けるようになりますが、それまでは積極的に使っていきましょう。