カテゴリ: Python 更新日: 2025/07/14

Pythonのpass文とは?一時的なコードブロックをスキップする方法

Pythonのpass文とは?一時的なコードブロックをスキップする方法
Pythonのpass文とは?一時的なコードブロックをスキップする方法

先生と生徒の会話形式で理解しよう

生徒

「Pythonのプログラムを書いていて、あとで処理を追加したいところがあるんですが、そこを空っぽにしておくとエラーになってしまいます…」

先生

「それはPythonのルール上、コードブロックが空だとエラーになるからです。そんなときに使えるのがpass文です。」

生徒

「passって何をする文なんですか?何か処理をするんですか?」

先生

「pass文は何もしません!その名のとおり“通り過ぎる”ための文なんです。使い方を一緒に学んでいきましょう。」

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1. Pythonのpass文とは何か?

1. Pythonのpass文とは何か?
1. Pythonのpass文とは何か?

pass文は、Pythonで何も処理をしない場所に使うキーワードです。英語の「通過する(pass)」という意味のとおり、「ここはとりあえず何もせずにスキップしておこう」というときに使います。

Pythonの構文では、if文やfor文、関数などに必ず中身(処理内容)が必要です。空のままにしておくと、エラーになります。そんなときにpassを入れることで、空のままでもエラーにならないようにできます。

2. pass文の基本的な使い方

2. pass文の基本的な使い方
2. pass文の基本的な使い方

では実際にpassを使ったサンプルコードを見てみましょう。次のように書くことで、空のif文でもエラーが出なくなります。


age = 18
if age < 20:
    pass
else:
    print("20歳以上です。")

if age < 20 の条件に合っても、何もしません。ただpassがあることで構文上のエラーを避けることができます。

3. 関数の中身を後で書きたいときに使う

3. 関数の中身を後で書きたいときに使う
3. 関数の中身を後で書きたいときに使う

pass文は、関数をとりあえず定義しておきたいときにもよく使われます。まだ中身は未定だけど、関数の枠だけ作っておきたいという場合に便利です。


def greet():
    pass

このように書くことで、「greetという名前の関数がある」という形だけを残すことができます。あとで中身を追加するときに便利です。

4. クラスの中でもpassは使える

4. クラスの中でもpassは使える
4. クラスの中でもpassは使える

classという構文でPythonのクラスを作るときも、何も処理を書かずに定義だけしたい場合があります。そのときもpassが役立ちます。


class Dog:
    pass

このように書くことで、「Dogというクラスが存在しているよ」とプログラムに伝えることができます。中身は後で作る予定のときに便利です。

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5. 繰り返し処理の中で一時的に何もしないとき

5. 繰り返し処理の中で一時的に何もしないとき
5. 繰り返し処理の中で一時的に何もしないとき

for文やwhile文の中でも、条件によって一部だけ何もせずにスキップしたい場面があります。そのときもpassを使うことができます。


for i in range(5):
    if i == 2:
        pass
    else:
        print(i)

このコードでは、i2のときだけ処理をスキップしています。それ以外のときだけprint()が実行されます。

6. passとコメントの違いとは?

6. passとコメントの違いとは?
6. passとコメントの違いとは?

「何もしないなら、コメント(#)でメモを書いておくだけでいいのでは?」と思う人もいるかもしれません。しかし、コメントだけでは構文エラーになります


if True:
    # ここはあとで書く予定

上のようにif文の中がコメントだけだと、Pythonは「何か処理が必要なのに、ないぞ?」と怒ってしまいます。そこでpassを使うと、次のように解決できます。


if True:
    # ここはあとで書く予定
    pass

このように、コメントだけでなくpassを使って構文を成立させる必要があります。

7. エラーハンドリングでもpassは使える

7. エラーハンドリングでもpassは使える
7. エラーハンドリングでもpassは使える

Pythonでは、try-except文を使ってエラー処理(例外処理)を行います。この中でも、特定のエラーを無視して続行したいときにpassを使うことがあります。


try:
    value = int("abc")
except ValueError:
    pass

この例では、文字列を整数に変換しようとして失敗しても、passで何もしないようにしています。プログラムの流れを止めたくないときに便利です。

8. 実際にどんな場面で使われるのか?

8. 実際にどんな場面で使われるのか?
8. 実際にどんな場面で使われるのか?

pass文は、初心者にとっても中級者にとっても意外と使う機会があります。以下のようなシーンで役立ちます。

  • まだ中身を決めていない関数クラスの枠だけ作っておきたい
  • 一部の条件だけ何もせずにスキップしたい
  • エラーが起きてもとりあえず無視しておきたい

プログラムを書いていると「今は何も書かないけど、あとで追加するよ」という場面がよくあるので、そのときにpassは非常に便利です。

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