カテゴリ: Python 更新日: 2025/08/01

Pythonのタプルとは?リストとの違いと使い分けを解説

Pythonのタプルとは?リストとの違いと使い分けを解説
Pythonのタプルとは?リストとの違いと使い分けを解説

先生と生徒の会話形式で理解しよう

生徒

「Pythonを勉強していて、リストはわかったんですが、タプルって何ですか?同じように見えるんですけど…」

先生

「確かに、見た目が似ているので混乱しやすいですよね。でも、タプルとリストには重要な違いがあるんです。」

生徒

「どうやって使い分けるんですか?」

先生

「では、Pythonのタプルの基本から、リストとの違いと使い分けについて、一緒に見ていきましょう!」

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1. Pythonのタプルとは?

1. Pythonのタプルとは?
1. Pythonのタプルとは?

Python(パイソン)におけるタプルとは、いくつかの値をまとめて一つにした「データの集まり」のことです。リストと似ていますが、大きな違いは「変更できない」という点です。

例えば、動物の名前が3つ入ったタプルはこんなふうに書きます。


animals = ("ねこ", "いぬ", "うさぎ")

このように丸カッコ () を使って書くのが、タプルの特徴です。

2. リストとの違いは?

2. リストとの違いは?
2. リストとの違いは?

Pythonにはタプルのほかに、リストという似たようなデータ型があります。リストは、角カッコ [] を使って書きます。


animals_list = ["ねこ", "いぬ", "うさぎ"]

リストは「中身をあとで変更できる」のに対して、タプルは「中身を変更できない」のが大きな違いです。

たとえば、リストなら後から値を変えたり追加したりできますが、タプルではそれができません。

3. タプルの特徴とメリット

3. タプルの特徴とメリット
3. タプルの特徴とメリット

タプルには次のような特徴があります。

  • 作成した後に中身を変えることができない(不変性)
  • 複数の値をまとめて扱える
  • 辞書のキーなど、変更できないデータだけが使える場所で使える
  • 誤ってデータを書き換えてしまうミスを防げる

たとえば、「曜日」のように絶対に変わらないデータを扱うときは、リストではなくタプルを使うほうが安全です。

4. タプルの作り方と使い方

4. タプルの作り方と使い方
4. タプルの作り方と使い方

タプルは () を使って作成します。また、カンマ , で区切って複数の値を並べます。


colors = ("赤", "青", "緑")
print(colors[0])

このようにインデックス番号(0番目、1番目など)を使って、タプルの中の要素を取り出すことができます。

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5. 中身を変更しようとするとエラーになる

5. 中身を変更しようとするとエラーになる
5. 中身を変更しようとするとエラーになる

タプルは「変更できない」ため、あとから中身を変えようとするとエラーが出ます。


colors = ("赤", "青", "緑")
colors[0] = "黄色"  # これはエラーになります

TypeError: 'tuple' object does not support item assignment

このように、タプルの値は変更できない仕様になっているため、安全にデータを守りたい場面で使われます。

6. リストとタプルの使い分け方

6. リストとタプルの使い分け方
6. リストとタプルの使い分け方

では、どのようにリストとタプルを使い分ければ良いのでしょうか?以下のように考えると良いです。

  • 後から中身を変更したい → リストを使う
  • 絶対に中身を変えたくない → タプルを使う

たとえば、ユーザーの「名前」「生年月日」「登録日」など、変えてはいけない情報にはタプルが向いています。

7. タプルの中にリストを入れると?

7. タプルの中にリストを入れると?
7. タプルの中にリストを入れると?

実は、タプルの中に「リスト」を入れることもできます。その場合、タプルそのものは変更できませんが、中に入れたリストは変更できます。


data = ("太郎", [1990, 1, 1])
data[1][0] = 2000
print(data)

('太郎', [2000, 1, 1])

このように、「タプルは不変」ですが、中にあるリストは可変(変更できる)なので、注意が必要です。

8. タプルの便利な使い方

8. タプルの便利な使い方
8. タプルの便利な使い方

タプルは、複数の値を一度に代入(多重代入)したり、関数から複数の値を返すときに便利です。


x, y = (10, 20)
print(x)
print(y)

10
20

このように、変数を2つ一気に設定することができるのも、タプルのメリットです。

9. タプルを使う場面の具体例

9. タプルを使う場面の具体例
9. タプルを使う場面の具体例

タプルは以下のような場面で使われます。

  • 座標や位置情報(例:(35.6895, 139.6917)
  • 曜日や月の名前など、固定された一覧
  • 関数の戻り値として複数の値を返したいとき
  • 辞書のキーとして使いたいとき(リストは使えません)

たとえば、東京の緯度と経度をタプルで表すと次のようになります。


tokyo = (35.6895, 139.6917)

このように、2つの値がペアで固定されているときはタプルが便利です。

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