PHP のインストール方法(Windows・Mac・Linux)と開発環境
新人
「PHPを使いたいのですが、まず何をすればいいですか?」
先輩
「PHPを使うためには、パソコンにPHPをインストールする必要があります。PHPはサーバーサイドのプログラミング言語なので、開発環境を準備して実行できるようにするのが最初のステップですね。」
新人
「なるほど!PHPはどこからインストールできるんですか?」
先輩
「PHPの公式サイトや、OSごとに適した方法でインストールできますよ。まずは、PHPのインストールについて基本的なことを説明しますね。」
1. PHPのインストールとは?
PHPをパソコンにインストールすると、PHPのコードを実行できるようになります。PHPはWebサーバー上で動作するプログラムですが、ローカル環境(自分のパソコン)でも動作させることができます。
主なインストール方法としては、以下の3つがあります。
- 公式サイトからPHPをダウンロードしてインストール
- XAMPPやMAMPなどのオールインワン環境を利用
- パッケージマネージャーを使用してインストール(Homebrew、apt、yum など)
インストール方法は、使っているOS(Windows、Mac、Linux)によって異なります。次に、PHPをインストールする前に知っておくべきポイントを説明します。
2. PHPをインストールする前に知っておくべきこと
1. PHPのバージョン
PHPにはさまざまなバージョンがあり、最新のバージョンをインストールするのが基本ですが、使用するフレームワークやアプリケーションによっては推奨されるバージョンが異なることがあります。
現在の最新バージョンは、公式サイト(https://www.php.net/downloads)で確認できます。
2. 必要な環境
PHPを動作させるには、以下の環境が必要です。
- OS(Windows、Mac、Linux)
- Webサーバー(ApacheやNginxなど)※ローカル開発では必須ではない
- データベース(MySQLやSQLiteなど)※データを扱う場合のみ
- エディタ(VS Code、PHPStorm など)
3. XAMPPやMAMPの活用
初心者が簡単にPHPを動かすには、XAMPP(Windows・Mac向け)やMAMP(Mac向け)を利用するのが便利です。これらのツールを使うと、PHPだけでなくWebサーバー(Apache)やデータベース(MySQL)も一緒にセットアップできます。
4. コマンドラインでの実行
PHPはブラウザだけでなく、コマンドラインからも実行できます。インストール後に、ターミナルやコマンドプロンプトで次のコマンドを実行し、PHPが正しくインストールされているか確認できます。
php -v
上記のコマンドを実行すると、インストールされたPHPのバージョンが表示されます。
PHP 8.1.12 (cli) (built: Oct 30 2023 19:11:15) ( NTS )
Copyright (c) The PHP Group
Zend Engine v4.1.12, Copyright (c) Zend Technologies
ここまでで、PHPをインストールする前に知っておくべき基本的な情報を説明しました。次のセクションでは、Windows・Mac・Linuxでの具体的なインストール手順を解説していきます。
3. Windows での PHP のインストール手順
Windows で PHP をインストールするには、以下の方法があります。
- 公式サイトからダウンロードして手動でインストール
- XAMPP を使って簡単にセットアップ
- Scoop や Chocolatey などのパッケージマネージャーを使う
公式サイトからの手動インストール
手動でインストールする場合、以下の手順で行います。
- PHP の公式サイト(https://www.php.net/downloads)にアクセス
- Windows 版の最新バージョンをダウンロード
- ダウンロードした ZIP ファイルを C:\php フォルダに展開
- 環境変数に PHP のパス(例:
C:\php
)を追加 - コマンドプロンプトで以下を実行し、PHP の動作を確認
php -v
XAMPP を使う方法
XAMPP は、Apache、MySQL、PHP などがセットになったオールインワン開発環境です。初心者におすすめです。
- XAMPP の公式サイトから Windows 版をダウンロード
- インストール後、「XAMPP Control Panel」を開く
- Apache を起動し、
http://localhost
にアクセス
これで、XAMPP を使って PHP を実行できるようになります。
4. Mac での PHP のインストール手順
Mac では、次の方法で PHP をインストールできます。
- Homebrew を使う(推奨)
- 公式サイトからダウンロードして手動でインストール
Homebrew を使ったインストール(推奨)
Homebrew を使うと、簡単に PHP をインストールできます。以下の手順で進めます。
brew install php
インストール後、次のコマンドでバージョンを確認します。
php -v
公式サイトからの手動インストール
Mac で手動インストールする場合、以下の手順を行います。
- PHP 公式サイトから Mac 用の PHP をダウンロード
- ターミナルでファイルを展開し、適切なディレクトリに配置
- 環境変数
PATH
に PHP のパスを追加 php -v
で確認
5. Linux での PHP のインストール手順
Linux では、パッケージマネージャーを使うのが一般的です。ディストリビューションごとに異なります。
Ubuntu / Debian 系
Ubuntu や Debian では、以下のコマンドで PHP をインストールできます。
sudo apt update
sudo apt install php
インストール後、バージョンを確認します。
php -v
CentOS / RHEL 系
CentOS や RHEL では、yum
または dnf
を使用します。
sudo yum install php
Arch Linux 系
Arch Linux では、以下のコマンドでインストールできます。
sudo pacman -S php
Linux で PHP を実行する
Linux で PHP の動作確認をするには、次のようなスクリプトを作成し、実行します。
<?php
echo "PHP が正しく動作しています!";
?>
このファイルを test.php
として保存し、ターミナルで以下のコマンドを実行します。
php test.php
次のように表示されれば成功です。
PHP が正しく動作しています!
これで、Linux で PHP をインストールし、実行することができました。
6. PHPが正しくインストールされたか確認する方法
PHPのインストールが完了したら、正常に動作するか確認する必要があります。以下の方法でチェックできます。
1. コマンドラインでバージョンを確認する
ターミナル(Mac/Linux)またはコマンドプロンプト(Windows)で、次のコマンドを実行してください。
php -v
以下のような出力が表示されれば、インストールは成功です。
PHP 8.1.12 (cli) (built: Oct 30 2023 19:11:15) ( NTS )
Copyright (c) The PHP Group
Zend Engine v4.1.12, Copyright (c) Zend Technologies
2. phpinfo() を使って詳細を確認する
PHPの詳細情報を確認するために、phpinfo()
を使います。以下の手順で実行してください。
- 適当なフォルダに
info.php
というファイルを作成 - 以下のコードを記述
<?php
phpinfo();
?>
- ブラウザで
http://localhost/info.php
にアクセス
PHPの設定情報が一覧表示されれば、正常に動作しています。
7. PHPの開発環境を整える(エディタ・ツールの紹介)
PHPの開発環境を整えるために、適切なエディタやツールを導入することが重要です。ここでは、代表的なツールを紹介します。
1. エディタ(コードを書くツール)
PHPのプログラムを書くためには、エディタ(テキストエディタ)が必要です。初心者におすすめのエディタは次の通りです。
- VS Code(無料で使えて拡張機能が豊富)
- Sublime Text(軽量で高速)
- PhpStorm(有料だが高機能)
2. XAMPP(簡単に開発環境を構築)
ローカル環境でPHPを動かすためには、Webサーバーが必要です。XAMPPを使うと、Apache・MySQL・PHPがまとめてインストールされます。
3. データベースツール
PHPでデータを保存・取得するにはデータベースが必要です。次のツールを使うと便利です。
- MySQL(定番のリレーショナルデータベース)
- phpMyAdmin(ブラウザ上でデータベースを管理)
- SQLite(軽量なデータベース)
8. PHPを使い始めるためのおすすめの学習方法
PHPを習得するために、以下の方法で学習を進めましょう。
1. 公式ドキュメントを読む
PHPの公式サイト(https://www.php.net/manual/ja/)には、基本的な関数や使い方が詳しく書かれています。
2. オンライン学習サイトを活用
無料で学べるサイトを活用すると、効率よく学習できます。
- Udemy(動画で学べる)
- paiza(初心者向けの問題集)
- Codecademy(ブラウザで練習できる)
3. 簡単なプログラムを書いてみる
PHPの基本を学んだら、実際にコードを書いてみましょう。
<?php
$name = "PHP初心者";
echo "こんにちは、" . $name . "さん!";
?>
実行すると、次のように表示されます。
こんにちは、PHP初心者さん!
4. 自分でWebアプリを作ってみる
基本的なPHPの文法を覚えたら、簡単なアプリを作成してみましょう。おすすめのプロジェクト例です。
- お問い合わせフォーム
- 簡単なブログシステム
- ToDoリスト
- ログイン機能付きの会員サイト
5. フレームワークを学ぶ
PHPをさらに活用するために、フレームワークを学ぶのも良いでしょう。おすすめのフレームワークを紹介します。
- Laravel(人気のフレームワーク)
- CodeIgniter(軽量なフレームワーク)
- Symfony(エンタープライズ向け)
PHPを学習し、実際にアプリを作っていくことで、より深く理解できるようになります。まずは簡単なプログラムから始めて、少しずつスキルを伸ばしていきましょう。